女性向け　食べ物で薄毛が改善！？薄毛に効く食べ物を紹介

悩ましい薄毛も、できるだけ簡単に治療できたら嬉しいですよね。

薄毛は性別や年齢に関わらず多くの人にとって悩みの種となっている症状です。さまざまな治療法がありますが、手軽さや金額、通院の有無などもさまざまで、できるだけ簡単にかつ短期間で治療できれば嬉しいですよね。特に食事などの生活習慣の改善は比較的アプローチがしやすく、経済的負担も少ないため、多くの方が食事で薄毛が治るのかということを気になっていると思います。今回は食事による薄毛の治療効果について解説したいと思います。

食事のみで薄毛が劇的に改善することは少ない

結論から言うと、残念ながら特定の食べ物を多く摂取したからといって薄毛や抜け毛が短期的に改善するという内容の医学的根拠はありません。特定の栄養素が極端に不足しており、食事によって摂取することで改善するということが考えられないわけではありません。しかしほとんどの人にとって食事だけで劇的に薄毛が改善されるとは言い難いのが現状です。基本的に食習慣の改善は、薄毛や抜け毛の予防に効果的です。

薄毛予防に効果的な栄養素

タンパク質

髪の主成分はケラチンと言うタンパク質でできています。タンパク質を十分に摂取することで強くハリのある髪に育てることができます。肉類や乳製品などに多く含まれます。

亜鉛

亜鉛は髪の主成分であるケラチンの生成を助ける栄養素です。AGAの原因となるDHT(ジヒドロテストステロン)を生成する5αリダクターゼと言う物質があるのですが、亜鉛にはこの5αリダクターゼを阻害する作用があるとも考えられており、髪の健康に進んで取り入れたい栄養素です。牡蠣やレバー、うなぎなどに多く含まれます。

ビタミン

ビタミンは、髪に栄養を送ったり(ビタミンA、ビタミンE)、髪を育てる効果(ビタミンB)が期待できます。
〈多く含まれる食材〉
ビタミンA…レバー、うなぎ
ビタミンB…魚、卵
ビタミンE…アーモンド、オリーブオイル

薄毛治療の第一歩は薄毛の種類の特定から

今ある薄毛を治療するには、まず薄毛の種類を特定するのが重要です。というのも薄毛の原因は種類によって異なり、薄毛の種類から原因を特定することで効果的な治療を行える可能性が高まるからです。以下は女性の代表的な薄毛の種類になります。

お悩みは？

薄毛のタイプ

産後に一気に抜け毛がひどくなった…

産後脱毛症

産後にホルモンバランスが変わることが原因で、一気に抜け毛が発生します。

髪をよく結んでいて、分け目やつむじが目立つ…

牽引性脱毛症

髪を習慣的に結ぶことが原因で、引っ張られた毛根に負荷がかかって抜け毛が発生します。

コインのように丸い形で髪が抜けてしまった…

円形脱毛症

髪が円形に一気に抜け落ちます。ストレスや遺伝が原因だといわれますが実は原因はまだよくわかっていません。

頭頂部から、または全体的に徐々に髪が薄くなってきた…

女性型脱毛症(FAGA)

女性の薄毛で一番多い症状です。男性ホルモンの影響で、頭頂部から、または髪全体が徐々に薄くなっていきます。

それぞれの薄毛タイプの傾向と対策

産後脱毛症

産後脱毛症は、ホルモンバランスとヘアサイクルが整い始め、産後1年以内で元に戻ることがほとんどです。産後脱毛経験者によると、赤ちゃんのお世話でバタバタする中で、髪も抜け落ちるとショックを受ける方が多いようです。

どうか焦らずにじっくり回復を待つようにしましょう。ストレスや栄養不足は髪の大敵ですので、できる限り睡眠を取って、タンパク質・ビタミンB群などの栄養を取りましょう。また、授乳中にお薬を使用すると、母乳に移行してしまう恐れがあるので薄毛治療薬の使用は控えましょう。

牽引性脱毛症

団子結び、ポニーテールなどの髪を結ぶ習慣を続けると、毛根は慢性的にダメージを受け続けている状態になります。

薄毛が進行する恐れがあるので、ヘアセットに工夫を加えてみてダメージを抑えましょう。髪型を定期的に変える、ヘアゴムをゆるいものを使ってあげる、などで髪をいたわってあげると良いですよ。

円形脱毛症

8割の方は1年以内に毛根から髪が生え始めます。1年経過しても髪が生えない場合は再度医師の診察が必要です。

早く治したい場合や回復の状況があまり良くない場合、発毛促進治療薬のミノキシジルの使用やステロイド注射(円形脱毛症で発生する炎症を抑えるためのもの)をご検討されてはいかがでしょうか。

女性型脱毛症(FAGA)

女性型脱毛症の原因であるホルモンの減少をもう少し詳しく解説します。女性の身体には、大量の女性ホルモンと少量の男性ホルモンが含まれています（男性はその逆です）。女性ホルモンが減少したり、乱れたりすることで、相対的に男性ホルモンが優位になり、髪に脱毛のシグナルが送られます。年齢とともに発症確率は上がっていき、50歳までに4人に1人は発症しはじめます。また20代から発症することも多く、若くても特別なことではありません。

女性では男性ホルモンが優位になると、頭皮にある還元酵素と結合してDHTに変換され、脱毛のシグナルを送ることで髪が抜け落ちます。

スピロノラクトンは男性ホルモンを抑制するため、ホルモンバランスが保たれ、髪は脱落せずにより太く長く成長することができます。

対策として①日々のケア、②市販の育毛剤による予防、③クリニックで治療を受けるなどが有効です。髪に必要な栄養を含んだ食事や十分な睡眠、適度な運動などは毛髪の健康に欠かせません。また市販の育毛剤にも医学的に効果が認められた発毛成分が配合されているものがあり、それらの使用は有効です。ただし市販の育毛剤では配合量が少なかったりと限界もあるので、効果が十分に感じられなければクリニックで医師に相談しましょう。

まとめ

いかがだったでしょうか。食事のみで薄毛や抜け毛を治療できる可能性は少ないですが、予防には食事は非常に重要です。必要な栄養素を意識して取り入れましょう。また今ある薄毛の治療には薄毛の種類を見極めることが重要です。ご自身で判断がつかない場合はクリニックで相談しましょう。

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Author

乾 陽平

Yohei Inui

医療家系で育ち、若くに父が病死したことから、ヘルスケア領域での社会貢献を志す。自身が薄毛に悩んだ経験から「すべての人をデリケートな健康問題から解放する」をミッションにしたオンライン診療サービスActually, を創業。京都大学経済学部卒、ボストンコンサルティンググループにて企業の経営戦略策定を支援。