さまざまな理由で低用量ピルを服用されている方がいます。低用量ピルは避妊だけでなく、生理前のPMSを抑えたりと女性の強い味方となっています。しかし、「低用量ピルを服用することで薄毛になる」という噂がネット上に上がっています。低用量ピルを服用することで抜け毛になってしまうのでしょうか、また、もしそうであれば対処法などはあるのでしょうか。解説していきます。
実は低用量ピルの服用と脱毛症(抜け毛)の進行の因果関係についてははっきりしていません。ピル自体に薄毛の原因となる作用はないと考えられています。しかし、ピルの服用前後で、髪の成長を促す女性ホルモンの量が変わり、結果としてピルが原因で薄毛が加速すると言われるようになったと考えられます。人によりピルの影響の出方は違うので、判断が難しい場合は医師の診察を受けましょう。
一方でピルが毛深くなる原因になるケースも報告されています。妊娠中女性の体では女性ホルモンの分泌量が増加します。女性ホルモンの「エストロゲン」がヘアサイクルの「成長期」を長期化させたり、メラニンの合成を促し毛を濃くしたりする場合があります。同じ現象がピルの服用によって起きることもあると考えられています。どちらにせよ、ピルの服用により体毛や髪に変化を感じた場合、医師に相談するようにすると良いでしょう。
必ず自己判断を避け、医師の指示を受けましょう。自己判断で服用をストップしたり、薬の種類を変えてしまうと別の影響が体に及んでしまう可能性があるためです。
抜け毛は食習慣やヘアスタイル、間違ったヘアケアなど実にさまざまな要因が考えられます。ピルが薄毛の原因になっているかにかかわらず、他の要因が薄毛を加速させている場合もあります。自分の生活を振り返ってみて、薄毛の要因となっている習慣などがないか確認すると良いでしょう。
抜け毛が見た目に直結していて早く治したい場合などは、ミノキシジルやスピロノラクトンなどの薄毛治療薬の服用を検討することをおすすめです。医学的に効果が認められた薄毛治療薬は抜け毛や薄毛の症状を効果的に治すことができます。服用を検討される場合は必ず医師の診察を受けましょう。
症状が気になる方や、なかなか改善しない方は一度病院で診察をうけるのも一つの手です。薄毛は年齢に関わらず発症する病気で、PMSによるものだと思っていても、実は意外な薄毛を引き起こす要因が隠れているかもしれません。まずは自分でできることを試して、みてなかなか改善しない場合診察を検討すると良いでしょう。
いかがだったでしょうか。ピル自体が薄毛を引き起こすとは考えにくいですが、ピルを服用されていて髪への影響を感じた場合は医師の診察を受けましょう。ピル服用前後で髪の状態を細かにチェックしておくとより何が原因で抜け毛になっているのか判断しやすくなるかもしれません。
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医療家系で育ち、若くに父が病死したことから、ヘルスケア領域での社会貢献を志す。自身が薄毛に悩んだ経験から「すべての人をデリケートな健康問題から解放する」をミッションにしたオンライン診療サービスActually, を創業。京都大学経済学部卒、ボストンコンサルティンググループにて企業の経営戦略策定を支援。