バイアグラやシアリスなどのED治療薬は決して安価なものではないため、経済的負担を気にする方も多いと思います。ED治療薬をネットで調べた時に、オオサカ堂など個人輸入のサイトを見かけた方もいらっしゃるかもしれません。実際サイトを見るとクリニックなどで処方してもらうよりも安価な薬が並んでいたりもしますが、薬を通販で買うのは危ないというイメージもありますよね。今回は薬をネットで入手する危険性について解説したいと思います。
個人輸入とは、海外の医薬品を個人での使用を目的に、個人が直接海外から輸入することです。医薬品の場合、国内未承認の薬であっても海外の薬を購入することができます。個人輸入は日本独自の制度で医師の処方箋なしに薬を入手できますが、他国では基本的に処方箋なしに薬を入手することは認められていません。
海外の医薬品を入手する際に、個人で直接輸入するのではなく、オオサカ堂などに代表される医薬品通販サイトを利用しても「個人輸入」という扱いになります。というのもオオサカ堂などのサイトの運営元はあくまで取引を代行する仲介業者に過ぎず、扱い上は個人が直接輸入を行なっていることになるからです。こういった構造上の問題から生じる危険性はのちほど解説します。
結論として個人輸入はリスクを伴うので、なるべく医療機関を受診して医薬品を書譜してもらいましょう。というのも個人輸入には以下の危険性があるからです。
日本で流通している薬は全て厚労省の厳格な基準に基づき、検査を受けなければならず、通過したもののみ流通が許可されています。海外の薬は薬機法による検査がなされておらず、有効性や安全性が保証されていない場合があるため、安心して使用することができるとは言い難いです。
偽薬とは、本物の薬のように見える外見をしているが、有効成分が全く入っていなかったり、表記の容量よりも少なくなっているものをいいます。ファイザー社など4社の共同調査によると、国内の個人輸入で流通するED治療薬のうち約4割が偽薬であるとわかっています。海外からの薬の流通経路が不透明であることが偽薬が増えてしまう原因の1つと考えられています。
個人輸入は、個人が直接行う取引であるため、偽薬であったり、健康上の被害が出ても個人が自己責任で対応する必要があります。特に海外の発送元に連絡する場合は外国語で行う必要があるので、トラブルがあった時でも泣き寝入りになってしまうケースも少なくありません。
上の図はオオサカ堂などの通販サイトを利用した際の個人輸入の構造をあらわした図になります。輸入代行業者は購入者から注文を受けると、注文された薬の内容や点数を海外メーカーに伝達します。その後発注を受けた海外メーカーは直接購入者に商品を発送します。このように輸入代行業者が行うのは、注文を受けてから商品発注を促すまでの手続の代行に過ぎず、実際の商品発送から受け取りまでのフローには関わらないため、商品の品質等に関する責任を負うことはありません。また、図からもわかるように、商品発送から受け取りまで商品の検品を行う第三者が存在しないため、偽薬や不良品が紛れるリスクが存在してしまうのです。
いかがだったでしょうか。もちろん必ずしも個人輸入が危険であるというわけではありません。しかし、安いから、便利だからという理由で安易に個人輸入に手を出してしまうと、症状を治療するはずが逆に健康上のリスクが発生したという事態にもなりかねません。基本的には医師の処方のもと、薬は入手するようにしましょう。
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医療家系で育ち、若くに父が病死したことから、ヘルスケア領域での社会貢献を志す。自身が薄毛に悩んだ経験から「すべての人をデリケートな健康問題から解放する」をミッションにしたオンライン診療サービスActually, を創業。京都大学経済学部卒、ボストンコンサルティンググループにて企業の経営戦略策定を支援。